白骨の章2006年03月28日 22:04

そもそも 人間は 浮き草のようで

その有様を見るに 儚きものは
この世に生まれ 暮らし 死にゆく 幻のような一生


一生は 過ぎやすい


自分が先か 人が先か 今日とも 明日とも 知れない
後から逝く人 先立つ人 次々に逝く有様は 
木の元の雫 葉先の露が しげく落ちるよりも 多いという

だから

朝は紅顔でも 夕には白骨になる身
無常の風が 吹き来れば 二つの眼は たちまちに閉じ
ひとつの息が 長く途絶えれば 
紅顔は 虚しく変わり 瑞々しい桃のような顔色を 失う

そのとき 親類が集まって 嘆き悲しんでも
命を 戻すことは できない

そうもしていられないから 野辺送りをして 夜半に荼毘
(だび)にふしてしまえば 白骨だけが 残る


哀れ  と云っても

そんな 言葉で 表せることじゃない




あな かしこ    あな かしこ



[蓮如上人]